「ゴミ屋敷」と呼ばれる状態の家での遺品整理は、通常の遺品整理とは比較にならないほど大変な作業です。
物が溢れ、何年も手つかずの状態が続いた家の中で、大切な遺品と不用品を見分けながら整理するのは、心理的にも体力的にも非常に大きな負担となります。
故人が残した膨大な量の物の中から、何を残し何を処分するべきか。
どこから手をつければいいのか途方に暮れる遺族も少なくありません。
さらに、衛生面や構造面での問題を抱えていることも多く、作業自体に危険が伴うケースもあります。
本記事では、ゴミ屋敷状態となってしまった家での遺品整理を、効率的かつ安全に進めるための具体的な方法を解説します。
「このままでは片付けられない」と諦めかけている方も、段階的なアプローチで必ず解決できます。
故人への最後の務めとして、また残された家族が新たな一歩を踏み出すためにも、ゴミ屋敷状態の遺品整理を乗り越えるための知識を身につけましょう。
目次
ゴミ屋敷が遺品整理を難しくしてしまう理由
ゴミ屋敷の遺品整理がどうして大変なのかを以下項目ごとにまとめました。
物量の問題
・一般的な遺品整理の数倍から数十倍の時間と労力が必要になることがある
・何が遺品で何がゴミなのか判別が困難になる
心理的負担の増大
・故人の「捨てられない」という気持ちを遺族も引き継いでしまうことがある
・膨大な量の遺品に圧倒され、整理作業に着手でくなってしまう
健康・安全上のリスク
・カビや害虫、悪臭などの衛生上の問題
・物の崩落や床の耐荷重超過など物理的危険
・長期間放置された危険物（古い薬品、ガスボンベなど）の存在
ゴミ屋敷の定義と見分け方
では、どういう状況なら「ゴミ屋敷」なのでしょうか？
1.ゴミ屋敷の定義
実は明確な法的定義があるわけではありませんが、一般的に住居や敷地内に幾年にもわたり溜め込んだ不用品（捨てられないもの）が堆積し、放置され続けている状態を言います。
具体的には、下記の定義を指します。
・居住空間の50%以上がゴミ・不用品で占められている
・生活に必要な基本動作（調理、就寝、入浴など）ができない状態
・外部からの悪臭や害虫発生などで周囲に迷惑をかけている状態
2. ゴミ屋敷の見分け方
1. 外観から見分けるポイント
＜窓の状態＞
・カーテンが常に閉まっている
・窓ガラスの内側に物が積まれている形跡がある
・窓からゴミ袋などが見える
＜玄関周り＞
・郵便物や新聞が溜まっている
・玄関先に物が溢れている
・ドアが完全に開かない
＜敷地の状態＞
・庭や敷地内にゴミ袋や不用品が放置されている
・草木が異常に伸び放題になっている
・車庫や物置が物で溢れている
2. 居住者の行動パターン
・ゴミを出さない、または不定期にしか出さない
・来客を極端に嫌がる、家に入れない
3. 室内の状態（親族や介護関係者が確認できる場合）
・室内の動線が物で塞がれている
・生活機能の低下
・キッチンが使用できない状態
・寝る場所が物に囲まれている
・トイレや浴室に物が置かれ使用に支障がある
・異臭がする
・カビや害虫が発生している
・長期間掃除されていない明らかな形跡
ゴミ屋敷の重症度分類
ゴミ屋敷清掃専門業者では以下のように段階分けされることもあります。
！ レベル1（軽度） ！
物は多いが生活動線は確保されている。基本的な生活機能に問題はない。
！！ レベル2（中度） ！！
一部の部屋が使用不能。生活スペースが限定されている。衛生面での問題が出始める。
！！！ レベル3（重度） ！！！
大半の部屋が機能していない。トイレ・キッチンなど基本設備の使用に支障。悪臭や害虫が発生。
！！！！ レベル4（最重度） ！！！！
ほぼ全ての生活空間が物で埋まっている。屋外にも物が溢れ出している。建物の構造的危険性もある。
＜ゴミ屋敷と単なる「散らかった家」の違い＞
ゴミ屋敷の遺品整理・片付けは自力で可能？流れや手順は？
上記で述べたレベル1程度のゴミ屋敷ならば自力で片付けが可能です。
ここでは、レベル1のゴミ屋敷を自力で片付ける場合の流れと手順をご紹介します。
レベル1のゴミ屋敷
自力での片付け手順
＜まずは、心の準備＞
・ゴミ屋敷の遺品は精神的な負担が大きくかかります無理せず自分のペースで行いましょう
・感情的になったら休憩を取り、自分の気持ちを整理する時間を作りましょう
＜必要なものを準備＞
・ゴミ袋（大・中・小）
・段ボール箱（仕分け用）
・重要書類の整理用ファイル
・清掃道具（雑巾、ほうき、掃除機など）
・マスクと手袋
※プロからアドバイス※
集中力維持のために、作業開始の際に、タイマーをセットするのもおすすめです！
タイマーがなったら一旦手を止めて休憩、もしくは作業を終わらせましょう。
＜遺品整理＆片付け 基本手順＞
①全体把握と計画作成
作業の優先順位を決める（例：重要書類→日用品→思い出の品）
▼
▼
▼
②仕分け分別の準備
「保管する」「家族に渡す（形見分け）」「売却する」「処分する」「保留」など
各カテゴリー用の箱やスペースを用意する
▼
▼
▼
③重要書類の探索・確認
通帳、年金手帳、保険証書、不動産関係書類など重要書類を最初に探し出す
見つけた書類はファイルにまとめ、安全な場所に保管する
▼
▼
▼
④梱包・袋詰め
一つの区画（例：寝室の一角）に集中して作業する
迷うものは「保留」として一時的に別にしておく
▼
▼
▼
⑤家財やゴミの搬出
・粗大ゴミや資源ごみの出し方を事前に調べておく
・量が多い場合は回収業者に依頼することも検討
＜＜作業のコツ＞＞
■一度に終わらせようとせず、1日1時間など、片付け時間を決める
■完了した区画を写真に撮り、進捗を実感する
■「保留」したものは後日改めて判断する
レベル2以上や難しいと感じる場合はプロにお任せください
本記事では、ゴミ屋敷状態の家の遺品整理はどうすればいい？ 片付けを成功させる方法についてという部分に焦点を当てて解説しました。
【内容まとめ】
・状態を正しく見極めて対応方法を決める
・物理的・精神的な準備を整える
・効率的な分類システムを確立する
・段階的・計画的に作業を進める
・切な処分方法を事前に確認する
遺品整理を行う際、まずは故人に対する供養の気持ちを大切にしていただき、家族や親族にとって一番いい方法を取ってもらいたいと思っております。
ですが、遺品整理についてお悩みでしたら、遺品整理のプロである私たち業者にまずはお気軽にご相談くださいませ。
現在悩まれている方にとって本記事の内容がお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
自力での作業が難しいと感じたらクリーンメイトへご相談ください！
クリーンメイトは3,000件以上の実績を誇りながらも、やり直し・クレーム等は現在まで一度もありません。 作業にあたるスタッフは、経験豊富で正しい知識を持つスタッフが担当します。
【対応エリア】 関西エリア（大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀）、東海中部エリア（愛知・岐阜・三重・静岡・新潟・富山・石川・福井・長野・山梨）、関東エリア（東京・千葉・埼玉・神奈川・群馬・栃木・茨城）、北海道東北エリア（北海道・青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島）中国四国エリア（鳥取・島根・岡山・広島・香川・愛媛・徳島・高知）、九州沖縄エリア（山口・福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄）一円 遺品整理、生前整理、特殊清掃およびリサイクル品買取、ゴミ屋敷片付け、法人向けサービスなども行っています。
大阪・関西エリアのほか日本全国対応可能です。 私たちクリーンメイトでは、長年の経験から遺品整理・家財整理に関する知識を持ち、遺品整理士協会から認定をいただいている企業ですので、お悩みの方は一度ご相談ください。
また、家財買取も行っておりますので、ご希望の方はお見積り時に担当までお声掛けください。
24時間年中無休対応（相談・お見積り無料）となっており、お電話以外にも、問い合わせフォーム（メール）やLINEからも可能ですので、お気軽にお問合せくださいませ。
よく読まれている記事＆関連記事
タグ検索
いつ うつ ウジ虫 タイミング トラブル ドラマ ハウスクリーニング マンション リサイクル 一軒家 保険 処分方法 契約書 始める 孤独死 実家 家財 家財整理 引っ越し 掃除 支払い 料金 業者 注意点 片付け 生前整理 相場 相続 相続放棄 空き家 自分で 見積り 買取 費用 遺品整理
最近の投稿
- ゴミ屋敷状態の家の遺品整理はどうすればいい？片付けを成功させる方法について解説
- 遺品整理がつらいのはなぜ？乗り越えるための準備と心の負担を減らす遺品整理の進め方について解説
- 思い出の写真はどうすればいい？遺品整理で困る写真の整理方法と処分の仕方について解説
- 必見！やばい遺品整理業者を避けるための知識・トラブル回避方法について解説
- 遺品整理はどのタイミングで始めるのが正解？開始すべき時期を項目ごとにわかりやすく解説
- 「生活保護受給者の遺品整理は誰がするの？」「大家や連帯保証人にはどんな責任がある？」を解説
- 遺品整理士って何をする人？遺品整理士の実際の仕事内容をご紹介します
- 遺品整理は生前から検討しておくべきか？生前整理がおすすめな理由
- 遺品整理と生前整理はどう違う？両者の違いと生前整理の進め方について解説
