遺品整理業者の中にも、資格を持っている人と持っていない人がいます。
資格を持っている人は遺品整理士と呼ばれているのですが、資格の有無でサービスの質が変わるというのは本当でしょうか?
本記事では、遺品整理士の資格の有無でサービスの質が変わるのか?という点に焦点を当て、業者選びのコツについても併せてご紹介していきます。
この記事の内容が、これから遺品整理を行なう方々にとって、有益な情報となれれば幸いです。
目次
遺品整理の資格ってなに?
資格を持つ人は、『遺品整理士』と呼ばれています。
この資格は一般財団法人・遺品整理士認定協会が認可を出した人が持つ資格です。
遺品整理士認定協会は遺品整理業界の健全化と育成を目的として、2011年に設立されました。
設立までの背景には、遺品整理業者の増加が関係しています。
日本社会の高齢化や時代の変化に伴い、遺品整理を業者へ依頼する人が多くなったことで、現在までも年々業者の数が増えています。
そんな中、法規制に関する知識やモラルの無い悪質な業者もだんだん増えてきてしまいました。
遺品整理士認定協会は、遺品整理士という民間資格を設けることで、正しい知識と手順で作業ができる人を育てていきたい。
という信念のもとに設立されたという訳です。
では、遺品整理士の資格を持つ業者へ依頼するとどのようなサービスが受けられるのか、次の項目で解説していきます。
資格を持つ遺品整理士へ依頼するメリット
遺品整理士認定協会から資格を受けた遺品整理士は、どんな知識や技術を持っているのでしょうか?
ここでは、遺品整理士の資格を持つ業者へ依頼するメリットをご紹介していきます。
・法規制に関する正しい知識を持っている
法律と何の関係があるの?
と思われる方もいらっしゃるでしょうが、実は、遺品整理と法律は深く関係しているんです。
遺品整理業者と関係する法律とは、主に下記の2つです。
・古物営業法
・廃棄物処理法
古物営業法
故人が遺したご遺品の中でも、売却が可能な品は『 古物 』として扱われます。
古物を売却・販売するためには、各都道府県の公安委員会から古物商許可を得なければなりません。
遺品整理業者は依頼者から古物の売却を委託され、代わりに売買するということになります。
つまり、古物商許可証がなく古物の売買を行った場合、違法となるということですね。
もし依頼した遺品整理業者が古物商許可証を得ずに売買をすると、業者だけでなく依頼者にまで被害が及ぶ可能性があります。
廃棄物処理法
遺品の中には古物のほか、売却することができないと判断された品は処分することとなりますよね。
これらは一般家庭から出たゴミとなるので、家庭系の一般廃棄物に分類されます。
一般廃棄物は基本的に市町村で回収されますが、それ以外の業者が収集・運搬するには許可が必要です。
※一般廃棄物の処分に関する許可証は、一般廃棄物収集運搬許可証と呼ばれます。
遺品整理作業を行った故人宅から、遺品を一歩でも外に持ち出せば、収集したことになります。
また、他の場所へ移動すれば運搬したとみなされるでしょう。
この場合、一般廃棄物収集運搬許可証を持っていなければ違法となり、こちらもまた依頼者への被害が出る恐れがあります。
遺品整理士の資格を持っている人は、上記のような法律に関する正しい知識を備えている為、違法行為を行う心配がありません。
安心して作業を依頼することができますね。
・質のいいサービスが受けられる
資格を持つ遺品整理士は、法律の他にも大切な心構えを備えています。
それは、故人に対する供養の気持ちを持っていることと、遺族を気遣う心です。
まず、遺品整理の基本として、故人の遺志を尊重しつつ供養の気持ちを持って遺品を扱っていく。
これが一番大切な部分だと思っています。
そして、故人が亡くなったことに対する悲しみを理解して、大切な遺品を任されているということを前提に考えていなければなりません。
そういった部分を理解していると認められた人が、遺品整理士の資格を認可されています。
ですので違法行為を行う心配がなく、故人や遺族に対しても必ず丁寧に対応してくれるでしょう。
以上のことから、資格の有無でサービスの質が変わるのは本当だということが言えますね。
では、遺品整理士の資格を持っていない業者へ依頼すると、どんなデメリットが発生してしまうのでしょうか。
次の項目で解説していきます。
無資格の業者に依頼すると起こり得るデメリット
遺品整理士の資格を持っていない、無資格の業者に依頼すると起こり得るデメリットとしては、下記の通りです。
・故人の遺品を乱暴に扱う
・仕分けずに何でも処分してしまう
・悪質な高額請求
・勝手に遺品を持ち帰る
上記の内容は、「処分品を回収します」と言って遺品整理作業を委託している業者に多く見られる特徴と言えます。
遺品整理と不用品回収は、似ているようで大きく異なる作業です。
サービスの提供の仕方が違うものだと思っていてください。
しかし、場合によっては不用品回収業者へ依頼するメリットもあります。
例えば、自身で遺品整理を行なった後に、不要な品を回収してもらう。
または費用を抑えて不用品を処分したい場合には、不用品回収業者へ依頼するメリットがあるでしょう。
ただし、メリットやデメリットをしっかりと理解した上で、求めているサービスに合う業者を見つけて依頼することをおすすめいたします。
また、遺品整理の基本的な費用をはるかに上回った、高額請求を行っている業者も中には存在します。
もしくは最初の基本料金は少ない料金を提示しておいて、後から追加の請求を掛けてくるといった行為は、悪質業者の特徴でもあります。
このような業者は料金面だけではなく、窃盗や不法投棄といった違法行為を行う恐れがあります。
悪質業者の特徴について、詳しくは下記の記事をご参照ください。
関連記事:遺品整理業者選びに要注意!やばい業者の特徴と被害事例を紹介
無資格の業者へ依頼すると様々なデメリットが生じ、最悪の場合は依頼者にまで被害が及ぶ恐れがありますので、業者選びは慎重に進める必要があるのです。
遺品整理業者選びのコツ
遺品整理業者を選ぶには、どのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか?
この項目では、業者へ依頼する際に使える遺品整理業者選びのコツをご紹介していきます。
1. どの資格を保持しているかを確認する
資格の有無は、提供されるサービスの質にも大きく関係してくる問題です。
では、業者がどの資格を持ってると安心なのかというところですが、確認しておくとおすすめな資格としては下記の通りです。
・一般廃棄物収集運搬許可
・産業廃棄物収集運搬許可
・古物商許可
それぞれ順番に解説していきます。
一般廃棄物収集運搬許可
これは、各市町村から与えられる許認可の1つです。
取り扱う廃棄物によって許可が異なり、『家庭系一般廃棄物』と『事業系一般廃棄物』の2つに分かれています。
名前の通り、家庭から出る処分品と会社や工場から出る処分品で許可が分かれているということですね。
遺品整理で主に注意してもらいたいのは、業者が家庭系一般廃棄物に関する収集運搬許可証を保持しているかどうかというところです。
本記事の第2項でも少しお話ししましたが、この許可証がなければ故人宅から処分品を持ち出して処理することができません。
しかし、家庭系一般廃棄物収集運搬は各市町村がメインで行っているため、ほとんどの自治体では新規取得を許可していないのです。
では遺品整理業者はこの許可証を保持していることが少ないのでは?
と思うかもしれませんが、許可証を持つ業者へと委託したり、連携して収集運搬・処分することが可能です。
業者に確認する際は許可証の他に、委託や連携を行っているのかどうかも聞いてみると良いでしょう。
産業廃棄物収集運搬許可
産業廃棄物とは、廃棄物処理法で定義されている20種類の廃棄物のことを指します。
例えば、火災で出た燃え殻・廃油・鉄くずなども含まれます。
その中でも特に、爆発性があるものや毒性があり周囲への被害が及ぶ恐れがあるものは『特別管理産業廃棄物』と呼ばれています。
家庭にあるものだと、ガソリンや灯油・スプレー缶・塗料・タイヤなどが挙げられますね。
これらはたとえ少量であっても産業廃棄物と認められますので、取り扱いには注意しなければなりません。
業者に資格の有無を確認する際は、産業廃棄物収集運搬許可証を持っているかどうかも確認しておきましょう。
ただし、業者によっては回収しないところもあるので、もし引き取って欲しいものがある場合には確認するようにしてくださいね。
古物商許可
こちらも本記事の第2項で少しお話ししましたが、古物を売買するためには必ず必要となる許認可です。
定められた13項目の中から選択した項目ごとに許可申請が必要となります。
遺品整理業者の中には買い取りサービスを行っている業者も多いです。
業者に買取りしてもらう際には、古物の売買に必要な『古物商許可証』を持っているのかどうかを確認してみてくださいね。
2. 問い合わせ時・見積り時の対応はどうか
遺品整理業者を選ぶ際に対応の様子を確認することは、良い業者選びにとって欠かせないポイントです。
問い合わせ時や見積り時は業者と接する最初の機会です。
この時に注目するべきポイントは、『コミュニケーションが取りやすいか』というところ。
遺品整理を業者へ依頼するときは、問い合わせから見積り、見積もりから作業後まで業者と連絡を取り合うことが多くなります。
といいますのも、業者は見積内容や作業内容にご納得いただいたうえで、ご依頼者様から委託されて作業を行います。
そのため、作業の日程に関することだけではなく、作業内容についてやご遺品に関することもしっかりと伺います。
業者は遺族様の代わりに遺品整理作業を行うのですから、ご依頼者の希望や意向を事前に知っておく必要があるのです。
良い業者はお客様の声を聴き、遺族に寄り添いながら丁寧に対応してくれるはずです。
反対に、無資格の業者や悪質業者の場合は、こまめな連絡は取らず依頼者の意向を知ろうとする姿勢が見られないでしょう。
業者を選ぶ時には、問い合わせ時や見積り時の対応を確認して、コミュニケーションが取りやすいかどうかをチェックしてみてくださいね。
3. 見積り書には料金の内訳が記載されているか
業者から提出された見積書の内容は、業者を見極める重要なポイントにもなります。
見積り後にもらった見積書に、料金に関する内訳(作業内容)が書かれてあるかどうかをチェックしてみましょう。
良い業者は、どの作業にいくら料金が掛かっているのかなどの詳細を記載していることが多いです。
作業にはスタッフが何名必要で車両は何台必要なのか、またはどんな作業を行っていくのかも含めて書かれているでしょう。
見積書の内容を見てみると、その業者が何を大切にしているのかがおのずと感じられます。
他社にも相見積もりを取っている場合は、数社から受け取った見積書を比較してみると分かりやすいでしょう。
また、悪質業者の中には追加料金として作業後に料金を請求してくる業者も存在します。
追加作業の説明もなく、詳細に関する見積書の内容に書かれていないのであれば、本来料金を支払う義務はありません。
トラブル防止のためにも、もらった見積書は作業が終わるまで無くさずに保管しておきましょう。
信頼できる業者へ依頼するならば、提出された見積書に料金に関する内訳が記載されているかどうかをチェックしてみてくださいね。
4. 作業前までに契約書を提示しているかどうか
遺品整理において、依頼者と契約したことを証明する契約書はとても重要なものです。
こちらもまた、良い業者を選ぶコツの一つです。
契約書には、業者が提供するサービスの詳細が明記されています。
これにより、どのような作業が行われるのか、何が含まれていて何が含まれていないのかが具体的に明らかになるでしょう。
また、遺品整理の作業期間や完了予定日が契約書に記載されているため、業者にはそれを守る法的な義務が発生します。
これにより、作業が無期限に延びるなどのトラブルを防ぐことができますね。
万が一、サービスに問題があった場合や期待と異なる状況が発生した時、契約書はその解決の基準となります。
契約書は両者の合意のもとで作成された文書であるため、客観的なトラブル解決の指針として機能します。
そして一番重要なのは、プライバシーに関する確約です。
契約書にはプライバシーの保護に関する条項が含まれることがありますので、これにより業者には適切な情報管理が義務付けられ、個人情報の漏洩などのリスクを減らすことができます。
安心して遺品整理を依頼するためにも、業者との契約は必要不可欠ですので、業者選びの際には契約書の有無を確認してみてくださいね。
遺品整理士の資格を持つ業者へ依頼する方法
では、遺品整理士などの資格を持つ業者へ依頼するには、どのような方法があるのでしょうか?
遺品整理士の資格を持つ業者へ依頼するなら、下記の方法がおすすめです。
・遺品整理士認定協会に問い合わせる
・みんなの遺品整理から業者を探す
遺品整理士の資格は民間資格となりますが、認可はすべて遺品整理士認定協会が行っています。
認定協会のHPもしくは電話で問い合わせると、有資格者が在籍している業者を推薦してくれます。
協会がおすすめするのは優良企業ばかりですので、悪質な業者へ依頼してしまうことはまずありませんので、安心して問い合わせてみてくださいね。
また、みんなの遺品整理も同様に、遺品整理士の資格を持つ業者のみを紹介してくれます。
みんなの遺品整理は、遺品整理士認定協会と提携して業者を紹介しているところなので、お客様に悪質な業者を紹介することはありません。
全国の業者とのネットワークが繋がっていますので、依頼者の希望に沿った最適な業者を探してくれるでしょう。
費用面の比較だけでなく、即日対応が可能な業者も探すことも可能です。
遺品整理士の資格を持つ業者へ依頼するなら、上記の2つの方法がおすすめですよ。
関連記事:遺品整理士認定協会から認可を受けた業者に依頼するメリットとは?
遺品整理士以外の資格(一般廃棄物収集運搬許可や古物商許可など)の有無が知りたい場合には、下記の方法がおすすめです。
・業者のHPを確認する又は直接電話で問い合わせる
必要な資格の有無は依頼者にも影響する内容ですので、業者側は質問に答える義務があります。
そして、質疑応答に対してしっかりと受け答えできる業者は、とても信用できる業者だと言えるでしょう。
また、資格の有無を確認する際は、資格の有効期限も一緒に確認しておくことがおすすめです。
遺品整理は有資格者が在籍している業者へ依頼しよう!
本記事では、遺品整理の資格の有無でサービスの質は変わるのか、また業者選びのコツについて解説しました。
・遺品整理士の資格を持つ業者へ依頼するメリット
・無資格の業者へ依頼すると起こり得るデメリット
・業者選びのコツ
・資格を持つ業者へ依頼する方法
本記事をお読みいただいたことで、遺品整理に関する資格の有無でサービスの質だけでなく、トラブルの回避にも繋がることがお判りいただけたのではないかと思います。
現在、遺品整理業者選びで悩まれている方や、これから遺品整理を考えている方にとって、本記事の内容がみなさんのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
クリーンメイトは2,000件以上の実績を誇りながらも、やり直し・クレーム等は現在まで一度もありません。
作業にあたるスタッフは、経験豊富で正しい知識を持つスタッフばかり。
大阪・関西エリア一円で遺品整理、特殊清掃、生前整理およびリサイクル品回収・買取、ゴミ屋敷片付け、法人向けサービスなども行っています。
また、関東・東海エリアやその他エリアにも対応可能です。
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私たちクリーンメイトでは、長年の経験から遺品整理に関する知識を持ち、遺品整理士協会から認定をいただいている企業ですので、お悩みの方は一度ご相談ください。
24時間年中無休対応(相談・お見積り無料)となっております。
お電話以外にも、問い合わせフォーム(メール)やLINEからも可能ですので、お気軽にお問合せくださいませ。
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