災害や事故(事件)が起こったときに役に立つ火災保険ですが、家にある家財は補償されるのでしょうか?
本記事では、火災保険に含まれる家財保険の対象となる家財とは、どこまでの範囲になるのかを一覧にして解説していきます。
家財とは
家財とは、お家にある財産のことを表します。
財産の中でも家具や家電、衣服などの生活用の動産(動かせる財産)のことを指しています。
火災保険に入っていると、災害や事故(事件)で損害を受けた場合に補償されますが、家財補償に特化した家財保険というものをご存じでしょうか?
火災保険に含まれている家財保険ですが、その詳細について次項でご説明していきます。
火災保険の『家財補償』ってなに?
家財保険は火災保険のオプションとして加入するものなのですが、その違いについてを分かりやすく挙げるならば、下記のような違いになります。
○地震・津波・噴火以外の自然災害や火災から『建物』を守るのが火災保険
○補償の範囲を『家財』までに広げたい場合に加入するオプションが家財保険
補償対象となるものが『建物』までなのか、『家財』までなのかという補償範囲の違いということですね。
動かせないものは火災保険、動かせるものは家財保険、という風に覚えておきましょう。
保険業界では建物と家財は別枠だと考えられていますので、家財補償を希望する方はオプションとして加入することになりますね。
家財保険には、『基本補償』『大家さん(オーナー)への賠償責任補償』『地震保険』がセットになっていることが一般的です。
※通常の火災保険は地震・津波・噴火による被害には対応していません。
日本は世界有数の災害多発国でもありますので、なるべく家財保険(オプション)にも加入していると安心でしょう。
では、補償が適応される家財とは、どこまでの範囲になるのでしょうか?
次の項目でご紹介していきます。
家財保険の補償範囲となる家財一覧
家財保険の対象となる主な家財は、以下の表の通りです。
家財保険で補償されるもの |
---|
家具(テーブル・椅子・棚・ソファなど) |
家電(冷蔵庫・洗濯機・テレビ・カメラ・掃除機など) |
アクセサリー・バッグ・衣類 |
日用品 |
パソコンやスマートフォンの本体 |
定期券 |
自転車・バイク(125cc以下のもの) |
食器 |
貴金属・宝石・美術品・骨董品 |
※保険会社によって補償限度額が異なる場合があります。また、破損・汚損などは補償対象外となることもあります。
また、通貨などは補償範囲に含まれませんが、盗難による被害の場合は一定額まで補償されることもあります。
家財保険の対象となる家財は、基本的に室内にあるものとお考えください。
ですが、物置やガレージ・宅配ボックス(宅配物も含む)もまた、補償範囲に含まれる場合もあるようです。
では、逆に補償されない家財にはどのようなものがあるのか、以下の表にまとめてみました。
家財保険で補償されないもの |
---|
動物(ペット) |
植物 |
現金・小切手・有価証券 |
業務用の備品 |
ソフトウェアや保存データなど |
電子マネー |
自動車・バイク(125cc以上のもの) |
商品 |
一つ注意しておくべき点は、自動車(マイカー)は家財保険の対象外になるというところです。
自動車やバイク(125cc以上)は車両保険の補償範囲となります。
家財保険の範囲外となり補償されませんので、注意しておきましょう。
保険会社によって対象となる家財の範囲が異なる場合もありますので、詳しくは契約している保険会社に確認してみてくださいね。
家財保険の対象になる場面
では、家財保険の対象になるのはどんな場面なのでしょうか?
対象範囲と補償例を以下の表にまとめました。
対象シーン | 補償の詳細 | 事例 | |
---|---|---|---|
① | 火災・落雷・破裂・爆発による被害 | 火災や落雷などが原因となり家財へ損害を受けたときに補償されます。 | ・火災によって家財が燃えた もしくは 消火活動によって家財が水に濡れてしまった |
・落雷によって電化製品が壊れてしまった | |||
・スプレー缶が破裂したことで家財に損害が出た | |||
・ガス漏れに気付かずに火をつけてしまい家財が破損した | |||
② | 台風・雹(ひょう)・雪による被害 | 台風(暴風・竜巻も含む)や雹(ひょう)もしくは大雪などが原因となり、家財が損害を受けたときに補償されます。 | ・台風によって家財が飛ばされてしまった |
・ガレージに停めていた原付バイクに雹があたって壊れた | |||
・豪雪が家の中まで入って家財が濡れてしまい使えなくなった | |||
③ | 水漏れ等による水害で受けた損害 | 給排水設備の不具合や、他住民が引き起こしたものによって水漏れが発生し、家財が損害を受けたときに補償されます。 | ・給排水設備が詰まったことにより水漏れが発生し、家財が濡れて壊れてしまった |
・上階にある一室(自分以外の人の部屋)からの水漏れで家財へ損害が出た ※マンション等の場合 | |||
④ | 強盗などによって受けた損害 | 強盗や窃盗の被害に遭い、家財が損害を受けたもしくは喪失したときに補償されます。 | ・家財を泥棒に盗まれてなくなってしまった |
・空き巣に入られた際に家財を壊されてしまった | |||
⑤ | 大雨・台風・洪水・土砂災害などにより受けた損害 | 台風(大雨・洪水)や土砂災害によって家財に損害を受けたときに補償されます。 | ・大雨で氾濫した川が入り込んで床上浸水が起こり家財が水浸しになった |
・土砂崩れが起こって家財に泥がこびりついて壊れてしまった | |||
⑥ | 不測・突発的な破損や汚損によるもの | 上記以外の予測することができない、突発的な原因で家財が破損・汚損したときに補償されます。 | ・模様替えをしようと机を動かしたら椅子に当たってしまい壊れた |
・子供がボール遊びをしていたら窓ガラスに当たって割れてしまった |
上記のような場面が起こったら保険金の請求をおこないましょう。
保険会社へ現状の報告をすると、必要な手続きなどを案内してくれます。
災害によって損害を受けた場合は『罹災証明』を用意しておくとスムーズかもしれません。
また、注意しておかなければいけないのは、法律で定められている保険金の請求期間は『事故(事件)発生から3年間』と定められています。
保険金の請求は必ず期間内にしておくようにしましょう。
罹災証明について詳しくは下記の記事もご覧ください。
関連記事:罹災証明書とは?自然災害・火災の被害を受けたら必ず知っておきたいこと|罹災証明書の概要・申請方法や注意点を解説
まとめ
本記事では、火災保険(家財保険)の対象となる家財や、補償範囲などについて解説しました。
【内容まとめ】
・家財保険は火災保険の内の一つで、オプションとして加入するもの
・建物だけでなく家財も適応されるには家財保険に加入する方がいい
・家財保険の対象となる家財をご紹介
・対象となるシーンをご紹介
災害発生時などには予想もつかないぐらいの多大な被害を受けることが予想されます。
家屋への被害だけでなく家財まで損害を受けると、復旧の際に必要となる費用に不安を抱える方も多くいらっしゃいます。
災害時には自治体が発行している罹災証明を取得するなど、受けられる補償を少しでも増やしておきましょう。
○家財の処分をどうしたらいいのか分からない
○汚泥による汚れを清掃したい
○床下浸水・床上浸水が起きて困っている
○火災発生後の臭いや煤が気になる
など、お困りの際はクリーンメイトまでお気軽にご相談くださいませ。
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